構造設計者が一人前になるまでに必要なこと
構造設計という仕事には、
終わりがない。
図面を書けるようになったから終わり。
計算ができるようになったから終わり。
そういう仕事ではない。
むしろ、
ある程度できるようになった頃から
本当の難しさが見えてくる。
では、
構造設計者が一人前になるためには
何が必要なのだろうか。
勉強は終わらない
まず言えるのは、
勉強はずっと必要だということだ。
法規。
基準。
設計指針。
構造設計には、
覚えなければならないことが山ほどある。
しかもそれは、
一度覚えれば終わりではない。
基準は改定される。
法規も変わる。
昨日まで正しかったことが、
今日も同じとは限らない。
技術は進歩する
工法も変わる。
材料も変わる。
解析技術も進歩する。
昔は難しかったことが、
今では普通にできるようになっている。
免震。
制振。
高強度材料。
建築の世界は、
静かに進化し続けている。
その変化についていけなくなった瞬間、
設計者として止まってしまう。
情報を集めるということ
だから、
情報収集が重要になる。
新しい工法。
新しい材料。
海外の事例。
どこで何が起きているのか。
それを知ろうとする姿勢が必要だ。
構造設計という仕事は、
机の前だけで完結する仕事ではない。
どれだけ見てきたか
そしてもう一つ大事なのは、
「どれだけ見てきたか」だと思う。
建築だけではない。
街。
橋。
船。
飛行機。
世の中には、
構造で成立しているものが溢れている。
それをどれだけ見てきたか。
その積み重ねが、
設計の引き出しになる。
旅という経験
そういう意味で、
旅はとても大事だと思う。
もちろん海外もいい。
違う文化。
違う都市。
違う建築。
そこには発見がある。
しかし、
何も外国だけではない。
近所を散歩していても、
発見はある。
古い木造住宅。
小さな橋。
街角の階段。
見ようと思えば、
いろいろなものが見えてくる。
感覚を養う
構造設計には、
感覚も必要だ。
数字だけではない。
「何か違う」
そう感じる力。
その感覚は、
多くのものを見ることで少しずつ育つ。
だから、
外に出ることが大事だと思う。
人命に関わる仕事
構造設計の仕事は、
人命に関わる。
これは、
絶対に忘れてはいけない。
建物は静かに立っている。
しかしその安全性は、
設計に大きく左右される。
ミスが起きれば、
重大な事故につながることもある。
だから慎重さが必要になる。
失敗から学ぶ
もちろん、
失敗がまったくない人はいない。
あってはいけないことだが、
失敗から学ぶことも多い。
確認不足。
思い込み。
判断ミス。
その経験を通して、
少しずつ慎重になる。
設計という仕事は、
そういう積み重ねでもある。
自信の正体
スポーツでもそうだと思う。
本当に練習した人は、
試合前に少し違う。
「これだけやったんだから大丈夫だ」
そう思える。
構造設計も似ている。
十分に検討した。
何度も確認した。
考え抜いた。
そこまでやったとき、
初めて少し自信が持てる。
自信と慢心
ただし、
慢心は危険だ。
経験を積むと、
慣れが出る。
「たぶん大丈夫」
その瞬間が危ない。
一人前になるというのは、
自信を持ちながらも、
慎重さを失わないことなのかもしれない。
終わりのない仕事
構造設計という仕事には、
完成がない。
どれだけ経験しても、
まだ知らないことがある。
だから勉強を続ける。
見ることを続ける。
考えることを続ける。
その繰り返しだ。
まとめ
構造設計者が一人前になるためには、
勉強を続けることが必要だ。
法規。
基準。
新しい技術。
そして、
どれだけ多くのものを見てきたか。
旅も、
散歩も、
すべてが経験になる。
構造設計は、
人命に関わる仕事だ。
だからこそ、
慎重さと努力が必要になる。
そしてその努力を積み重ねた先に、
少しだけ自信が生まれるのだと思う。
内部リンク
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